1.身体のゆがみと筋肉のバランスについて
痛みは身体のゆがみと大きな関係があります。このゆがみは姿勢の崩れから起こりますが、これは筋のバランスが乱れている事が原因です。筋のバランスは、「筋力のバランス」や「柔軟性のバランス」が大切な要素となります。
お互いの筋が反対方向から釣り合いを取る事で適正な位置が保たれますが、片方の筋肉が硬くなりすぎたり、あるいは筋力が低下してしまい、バランスが崩れてしまうと本来の位置からズレてしまいます。
つまり筋肉は、硬い部分をほぐして柔軟性を取り戻す事も大切ですが、弱い部分を鍛えて筋力を取り戻していく事も大切なのです。多くの整体院・整骨院・マッサージ店では、筋肉をほぐす事は行ないますが、筋力を鍛えるアプローチをしているところは少ないのではないでしょうか。
私が資格をもっている理学療法士とは、運動療法(運動を通して患者様の機能を向上させる)を用いたリハビリの専門家です。なので、当整体院では、硬い筋肉の柔軟性を獲得するだけでなく、低下した筋力を鍛えていく事で、痛みの根本的な解決を図っていきます。
2.なぜ筋肉は硬くなるのか
筋肉が硬くなる原因は、簡単に言うと筋肉を動かさないからです。
これは例えば、動かさずにいる事で筋肉が短いままで固定され、結果として筋肉が短くなります。また逆に筋肉が長期間引っ張られた状態でいる事で断裂しないように脳が筋肉に硬くなるように命令を下します。
これにはまず骨格のゆがみが挙げられます。骨格がゆがんでいると筋肉のバランスが崩れ、特定の筋肉にばかり負担がかかります。同じ姿勢を続けている環境でも同様です。精神的なストレスでも自律神経が乱れて筋肉が強張ります。
3.なぜ筋肉は弱くなるのか
人は20歳を超えてから徐々に筋肉が落ち始めると言われています。その落ちる量は1年で約1%と言われており、単純に考えると、20歳時と比較して40歳では80%程度に低下してしまいます。この筋力低下の原因にはいくつかあります。
運動不足
日頃から体を動かしていない状況が続くと長い間使われなかった筋肉は、体に必要無いと判断され分解されてしまうのです。筋力の低下を防ぐためには、定期的に体を動かすことが大切なのです。
栄養不足
偏った食事や、バランスの悪い食事が原因になります。筋肉を動かすためにはエネルギーが必要不可欠です。エネルギーが不足していると、栄養を取りこむために筋肉が分解されてしまい、その結果筋力が低下してしまいます。
ストレス
ストレスは、筋力を低下させる原因のひとつでもあります。強いストレスを感じ続けると、コルチゾールと呼ばれるステロイドホルモンが分泌されます。少量であれば人体にとってプラスになるホルモンですが、過剰に分泌されると筋肉が分解され脂肪へと変わってしまいます。
4.筋肉を硬くしないために(自己ストレッチ)
筋肉を硬くしないように、大切なのは治療以外の時間、すなわち日常生活をどのように過ごしていくかです。そこで重要になってくるのは自己でのストレッチです。
当院でお渡しする個別のストレッチメニューを実施する事で、筋肉に柔軟性を取り戻していきます。
例えば、当院に来られる前の筋肉の硬さを‐10だとすると、治療によって0までに改善させます。治療から日にちが経って、また少しずつ戻ってしまいますが、0から-1~-2になってしまいます。しかし、自己でストレッチする事でまた0までに戻す事ができます。
-10から0まで自分で戻してくださいとは言いません。それは私の役目です。
しかし治療後でー1~-2程度であれば、ご自身でストレッチで0まで戻せるようになることが大切です。
5.筋肉を鍛えるために(自己エクササイズ)
弱くなってしまった筋肉の為に、姿勢のバランスが崩れてしまい痛みが生じている場合は、筋肉を鍛えていくことが重要です。これは運動を通して鍛えていきます。それが運動療法です。お伝えする内容を自宅でもしっかり実施していただくことで、効率よく改善させていきます。
身体は筋肉を柔らかくするだけでは、除痛の効果は一時的になります。
この筋力を鍛えていく「運動療法」が大切です。そしてこの運動療法のプロが私の持っている国家資格である「理学療法士」なのです。
慢性腰痛治療ガイドラインでも、運動療法が腰痛に対して、非常に有効であると記載されています。